鍵盤ブッシング貼り替え(調律の際に・・・)
5年も10年も続けて調律に伺わせて頂いているピアノのコンディションは、自分の仕事の積み重ねの結果に相違ないので、どんどんと責任が増していく。(^_^;
今日のピアノもそんな中の一つで、地元公立保育園の古いアップライトピアノ。
46年間も園児を見守り続けて来たピアノだ。
毎年同じ時期に調律を重ねると、音程・タッチ・音色が安定してきて、予定の時間内で様々な修理もしていくことができる。
今回は鍵盤のブッシング交換。
以前から少しずつ交換していて、今日は新たに5本を交換した。
ブッシングが磨り減り左右のあそびが増えると、カタカタ音がしたり、エネルギーロスが多く、タッチが不安定になる。
お預かり修理の場合は、蒸気で剥がし、膠(にかわ)で貼ることになるが、出先ではそうも行かないので、替わりにナイフと木工用接着剤を使う。
木工用接着剤は速乾のもの。
水分がやや少ないので、ブッシングクロスに染みこみにくいが、さらなる工夫で最善を狙う。
接着剤は、鍵盤側(木部)につけ、さらにしばらく置いてからブッシングクロスを貼ると、木工用接着剤の表面が乾き粘度も増して、クロスが付き易く染みこむ量も減り、クロスの柔らかさを保つことが出来る。
固まるのを待って、鍵盤に取り付けると、タッチも安定していい感じに仕上がった。
ずっとずっと末永く、園児の歌やお遊戯に活躍して欲しい。
http://okamotopiano.jp 岡本ピアノ工房
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